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2006.08.06「盆大施餓鬼(ぼんおおせがき)ご供養」開催のご報告
2006年8月6日、お盆(月遅れ)を目前に控えたこの日、肥後修験真言宗六水院熊本総本山にて、盆大施餓鬼ご供養が行なわれました。施餓鬼とは、未成仏霊に飲食を施し、冥福を祈る法会で、盂蘭盆会(うらぼんえ)・精霊会(しょうりょうえ)とも呼ばれます。
その始まりは、お釈迦様の直弟子であり、神通第一とされる目連尊者が、餓鬼道に落ちて苦しむ亡き母を回向して救ったという説話に基づきます。ご先祖様や亡くなった方たちに子孫が報恩する絶好の機会であり、神様の覚えもめでたくなる非常に重要な儀式です。
 
六水院で盆大施餓鬼ご供養を執り行なうのは初めてのことで、下管長はじめ教師一同、緊張することしきりでしたが、儀式は午後1時開始にもかかわらず、午前中から起こしくださる信者さんが多く、300名を超える方が参拝にいらしてくださりました。夏休み真っ只中の遊びたい時期にもかかわらず、お子さんを連れたご一家や10〜20代の方が多いのが印象的でした。
 
開門時刻となり大神殿に入ると、目に飛び込んできたのは寄贈された、たくさんの盆提灯です。霊たちは提灯の灯りを目印に集まってくるといいますが、美しく涼しげなその光景を喜んだことでしょう。
祭壇の前にはまだ緞帳が下がっており、その前には大きな釜が1つ置かれています。さらに神殿後方には通常サイズの釜が5つ。そう、六字明王様の「六」にちなみ、計6つの釜が用意されていたのです。しかも普通サイズの5つの釜の横には、お香やお花とともに、ひと口サイズに切った青果類やお団子から、ジュースなどの飲みものまで、たくさんの飲食物が山盛りに置かれています。あまりのボリュームに、何に用いるのだろうと信者さんたちも興味津々の様子でした。


 
通常の縁日祭では聞かれない施餓鬼精霊供養和賛なども捧げられ、ご先祖様への思いが高まったのでしょう、静かに涙されたり、微動だもせずに合掌瞑目して聞き入る信者さんの姿が多く見られました。般若心経の段で下管長が護摩壇から離れ、信者さんの間を通って5つの釜に向かうと、管長を間近に見た驚きや興奮のせいか、姿勢を改めたり身を乗り出している信者さんの様子も印象的でした。
 
管長が釜に洗米を入れると、それぞれの釜からウワンウワンという大きな音が鳴り響きます。その音は、霊たちが喜んでいる声に聞こえてなりません。
教師たちが管長同様の所作を行なったあとは、参拝者のみなさんにも施していただきました。なお参拝者には、洗米を釜に入れる前に事前に用意してあった青果やお団子をお皿に供え、その上に閼伽水(仏に供える神聖な水)をかけていただきます。これは霊たちに飲食物を振る舞い、成仏に導くことを具体的に現した作法です。先刻の、大量の飲食物にはどのような意味があるのだろうという謎は解けたようで、教師たちの「ぜひご参加ください」という呼びかけに瞬く間に行列ができ、緊張感漂っていた神殿内は和気藹々としたムードとなりました。
 
式次第は滞りなく進み、最後を締めくくるのは下管長の法話です。管長は、子孫がご先祖様に振る舞えば、ご先祖様は喜び、さらにご先祖様は誰にも手向けてもらえない悲しい未成仏霊たちにもおすそ分けができて喜びは連鎖していく、というご供養の大切さや、奪い合えば足りなくなるが譲り合えば余りが出る、と他者を思いやる尊さなどについて話されました。参拝者はもとより、教師一同、改めて学ぶことが多い内容でした。

 
さて、ご供養の儀式の後は、六水院恒例のエンターテイメントタイムです。ところが、儀式が終わると同時に雷鳴が聞こえ、激しい雨が降り始めたのです。しかし、一天ににわかにかき曇り……という暗さはない天気雨でした。一説によれば、天気雨は吉祥であるとされます。足止めされた参拝者の方には申し訳ないですが、施された霊たちが喜びのあまり感泣しているようにも思われました。
 
実際、1時間もしないうちに雨は上がって快晴となったのです。管長とかねてより親交のある演歌界の大物・角川博さんが楽しいひと時を提供してくれました。もちろん、これまでの大祭同様、お祭りに欠かせない屋台も出店し、特にお子さんたちには喜んでいただけたと思います。
 
六水院では、毎月の縁日祭以外にも、今回のような大規模なご供養、祈願を行なっていく予定です。詳細は決まり次第、本サイトやメールマガジン、書籍や携帯電話のコンテンツなどでお知らせしますが、六水院三大行事として、2月には節分祭をさらに発展させ、流生命ごとに祈念祈祷する「流生祭り」、7月には不憫な水子たちを天に届ける「地蔵盆」、そして8月には今回同様の先祖供養に重きを置いた「盆大施餓鬼ご供養」を行ないたいと考えております。いずれの行事も福運をたっぷりとお授けすることができる内容であり、多くの人にお越しいただけるよう、なるべく週末に執り行なう予定ですので、ぜひともご参加ください。下管長はじめ、六水院教師一同、お待ちしております。
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